今日から第29回農業経営アドバイザー試験の研修が始まりますね!
受験される皆さま、1週間という長丁場になりますが、ぜひ頑張ってください。
さて。私が受験したときはレポート提出だった科目「農業経営診断・改善の進め方」が現在では筆記試験に変更されています。
どのような出題がなされるのか分からないためレポート課題のことを書いても意味がないと思いあえて記事にはしておりませんでしたが、ご質問をいただきましたので、過去問として参考にしていただければと思い、一部ご紹介いたします。
レポートは、大問が5問。
その中にキャッシュフロー計算書を作成する設問があるのですが、解答用紙に記入して提出するよう指示がありました。(私は手書きはせず解答用紙をデータに作り変えました。)
それから、設問ごとに「A4用紙〇枚程度にまとめてください」と注釈あり。
また「分析目的、及びその算式も必ず記載の上答えてください」と指示される問題もありました。
問題は以下のとおりです。
1 株式会社〇〇農場の当期(平成〇年〇月期)決算書と関連情報に基づき、以下の財務分析を行ってください。
(1)総資本経常利益率
(2)売上高材料費比率
(3)固定長期適合率
(4)付加価値額、労働生産性及び付加価値労働分配率(なお、付加価値額は加算法(日銀方式)により測定し、作付助成収入及び一般助成収入も売上高に含めること)
(5)土地生産性(稲作及び小麦とも10a当たり)
2 キャッシュフロー計算について
(1)株式会社〇〇農場の前期(平成〇年〇月期)及び当期決算書からキャッシュフロー計算書を作成してください。
(2)以下の①及び②について、A4用紙1枚にまとめてください。
① キャッシュフロー計算書の意義及び役割について述べてください。
② 株式会社〇〇農場のキャッシュフロー計算書について、あなたの見解を述べてください。
3 平成〇年〇月期における農事組合法人〇〇の変動損益計算書に基づき、以下の分析を行ってください。
(1)以下の項目にしたがって、損益分岐点分析を行ってください。
① 限界利益率
② 損益分岐点売上高
③ 安全余裕率
④ 目標利益7,500千円を達成するための売上高
⑤ 損益分岐点の図表
(2)次の項目にしたがって、収支分岐点分析を行ってください。
ただし、限界収入率、変動費支出、固定費支出は変動損益計算書の数値をそのまま使うものとします。
① 収支分岐点の額(損益分岐点売上高+必要売上高)
② 収支分岐点の安全余裕率
③ 収支分岐点の図表
4 経営改善について
(1)経営改善診断の事前準備段階で利用する財務分析資料と非財務分析手法による情報をそれぞれ具体的に述べてください。
(2)農業経営のリスクマネジメント手段として2019年から導入が予定されている収入保険制度の特徴を述べてください。
5 経営計画について
(1)農業経営改善計画に記載する内容を述べてください。
(2)農業経営改善計画作成のために必要な情報について述べてください。
(3)短期利益計画作成のために用いる作目別変動損益計算書の特徴を一般的な損益計算書との違いに触れながら、述べてください。
以上です!